値上げに失敗し、複数の路線で運賃が下がり続けている!
海運各社は7月以降、減便や船腹削減によって運賃を4回値上げしたが、世界的な経済需要の低迷により、市況の回復は予想以上に遅れている。
8月24日、世界コンテナ指数(WCI)は3.5%の減少、上海海運取引所の輸出コンテナ貨物指数(SCFI)は1.67%の減少となり、2年連続の減少となった。
最新のSCFI運賃指数によると、米国西海岸航路の0.15%のわずかな上昇を除けば、欧州、地中海、米国東海岸の主要航路の運賃は40フィートコンテナ当たりそれぞれ5.87%、3%、1.86%下落した。
業界関係者によると、現在の米国航路の運賃は採算が取れている。大幅な需要回復が見られず、記録的な船腹増設が行われているため、船会社は引き続き減便を行い、運賃の下落を抑えるだろう。
貨物フォワーダーによると、米国航路の8月の貨物量は7月と同様である。貨物量の多い顧客には交渉の余地がある。船社のプライスフロアは米国西海岸で$2000、米国東海岸で$3000に設定されている。4週連続の下落となっている欧州航路については、景気低迷と荷動きの低迷により、2万TEU級船を運航する船社の多くが小型船への切り替えや船腹削減を進めている。
欧州~アジア航路は全体的に積高が不足しており、大半の船社が引き続き値下げを実施し集荷に努めている。北米航路については、月末の市況全体の船腹需要は限定的であり、一部の船社は集荷のため運賃を若干値下げしている。
MSIの8月版ホライズンレポートは、主要航路の運賃上昇傾向は「比較的早期に勢いを失う」と予測し、その主な理由として、新たに建造された超大型コンテナ船がループ運航に徐々に導入されることを挙げている。
報告書はこう述べている:「運賃を持続可能な水準に維持するために、船会社は今後2〜3四半期のうちに、廃船、空船、潜在的な遊休船を大幅に増やす必要がある。
また、一部のフォワーダーは、今週の実際の受入運賃が40フィートコンテナ当たり約$100-150下落し、米国西海岸で$1900-2100前後、米国東海岸で$2900-3100前後であると指摘している。欧州航路では、コンテナ1本当たりの運賃は$1200-1350程度である。
船会社は9月1日に運賃の値上げを予定しているが、値上げは難しく、運賃の下落は限定的と推測される。